設 立 趣 旨

 変動している現在の社会では、人が共生することの重要性を感じます。そして共生するためには「安心・安全」が基盤とならなければなりません。そう考えると自ずと課題が見えてきます。

その大きな一つが犯罪の減少・撲滅です。

犯罪には初犯と再犯があり、当たり前ですが、犯罪には人が関わります。

初犯を抑制する事は我々には非常に困難だと思えますので、まず再犯の可能性を抑制することに注目しました。

 

 再犯は、過去に罪を犯している人が犯す罪のことなので、刑務所等矯正施設出所者(更生保護事業法2条2項各号に掲げる者をいう。以下「出所者等」という。)に可能性がある訳です。

そして犯罪の60%は再犯、内40%は5年以内に再入所。

これが現状です。

また暴力団等、反社会勢力から離脱した人(以下離脱者等という)も同様で、更生した方ばかりではありません。

普通の生活を求め、住居を探し職を求めるが、前歴等の諸事情の影響で壁が高く、困難を極める。経済的自立と帰住先の確保が出来ない日々が続く。

そして再犯。

この負のスパイラルでは、共生の基盤は創造できません。

そしてそれは、人権に関わる課題の存在を浮き彫りにさせているのです。

つまり、その課題解決に真摯に取組み、基盤を創ることでしか共生は保てないと考えます。

現状の枠組みでは、行政一任的な部分や、民間での受入体制不足が否めません。

官民一体となることでその社会システムが機能するのであれば、我々は未来を見据え、住民と出所者等・離脱者等、相互の誤解を解く行動をしなくてはなりません。

 

 そこで、事業者の立場から、就職による経済的自立・帰住先の確保・必要な社会教育の支援を行い、出所者等や離脱者等が、再び犯罪や非行に手を染めない仕組みづくりを行い、円滑な社会復帰を支援することで「安心・安全」な共生社会を推進していきます。

特に、近頃増加する薬物による犯罪。例えば米国で話題になっている大麻等の薬物に関しても日本では違法です。しかしインターネットでは、タバコよりも影響が少ないと記述しているサイトもあります。

これは初犯に繋がる可能性を帯びている情報です。『人は自分の知っている事柄については優れた判断をすることができ、それについては良き判断者である』これはアリストテレスの言葉です。

我々もそれに同意し、理屈や写真だけではなく、出所者等や反社会勢力離脱者等による「経験」と、医療関係者や研究機関等から薬物の真の危険性を医学的・科学的な「知識」を得ることで、薬物犯罪減少を主体的に考えられるマインドを創り、啓発・啓蒙活動で犯罪減少を推進していこうと考えています。

 

 住民への犯罪や反社会勢力からの負を和らげることで、住民が、負を和らげている負の存在を知り、正に転じられること。これが共生に繋がり、お互いの、お互いによる有機的な反応こそが「未来の社会の礎」となっていく。

そしてこの意志を伝え広めるためには、住民の方々が社会的安心感を持てる体制の整備が重要課題です。

そのためには、警察当局を始めとする行政機関の協力が不可欠となるでしょう。

よって、公正かつ透明性の高い運営を行う「法人」で社会的な信用力を得ることが急務であると考えます。

そして、公的で幅広い実効性のある活動をしていくことを考えれば、会社法人の形式は似つかわしくありません。

よって特定非営利法人活動の設立を決意しました。皆様の幅広いご参加と、ご支援をお願い致します。

 

目 的

この法人は、反社会的組織の離脱者や矯正施設出所者、犯罪被害者、社会的弱者からの相談を受け個々の課題に即した支援・共生を行う事を目的とする。

 

事業計画

① 反社会的組織の離脱者や矯正施設出所者からの相談を受け支援する事業 

反社会的組織の離脱者や矯正施設出所者等の人権を擁護する事業 

③ 犯罪被害者及び社会的弱者からの相談を受け支援する事業 

青少年の保護育成に係る事業

31年度事業

 

未然に防ぐこととして、青少年の保護・育成事業を始める。少年少女が将来犯罪者側にならない様、また、被害を未然に防ぐための心得、社会的弱者が受ける人権侵害に対して、如何に救済すべきかを、

講演、またはインターネットを通じて語りかけ、ともに考えてながら解決していく。